かじかみ聞く虐げられしものの辯


楠本憲吉
山上 きよ子

 

山上 きよ子

 

 

 演目は、ドストエフスキーの『虐げられた人々』
 舞台もしくは銀幕に流れる俳優の科白を、作者はかじかんだ手をさすりながら、懸命に追っている。暖房もない小さな劇場。
 貧しく、どこか明るかった時代の小景を、紙面の下方に蹲るように字を置きつつ、その先に光を感じられるものに、と形にしました。


 53×59.5cm

大西 陽子

 

大西 陽子

 

 

せまる夕暮れに
影はしっかり育っていった
あの太陽と約束しておけばよかったのに


麻布、反応性染料/蠟染
120×97cm