どこからが戦後舌出し蛇いそぐ
鈴木明

村上 松月
「蛇」と言えば拒絶反応を起こす私にとってこの句から作品のイメージをすることは、大変な事でした。この句の解釈を考えていくうち「時の流れ・移ろい」を感じ始めました。戦後めざましい発展の中で色々な事に翻弄されながらたくましく生きていく人々。その「生」を強く感じる句だと。紙は墨染めで、面構成は遠近法で、これから立ち向っていこうとする強い姿勢を濃墨と固めの筆で、カラッと明るく調和体風に書き上げました。
60×60cm

髙谷 光雄
世界中で話題になっている小説「見えない雲」の作者ドイツの作家グードルン・パウゼヴァングはチェルノブイリ原発事故後、ドイツで何か起ったとき子供や孫から「おばあちゃんはそれまで何もしなかったの?」と言われないように、自分が生きている間は警告を続けると語っている。
今日本では気になる様々なこと(原発、憲法、秘密保護法、沖縄基地、靖国参拝…)が起っています。
僕だったら何が出来るのか?
どこからが戦後なのか?
絹(白山紬)/蠟染
122.5×85cm