さきみちてさくらあをざめゐたるかな
野沢節子

堀田 一逕
満開の桜に散り始める寸前の翳りと緊張感を感じる句としてとらえました。山馬の筆を破筆するタッチで、はかなさの中に強さを出し、兼先先生の作風を拝見して紙は焼き金の紙を選びました。右上端に遊印で楽しみ、作品を立体的に見せる為、黒色の台にアクリルに入れて浮かせました。
心魅了される句に邂逅出来て幸せでした。
60×60cm

兼先 恵子
ぞくっとした。
目が心がそこに留まった。
平仮名ばかりの嫋やかな表記とは裏腹な妖しく清冽な色彩が私の感性の琴線を捕まえてしまった。
桜と対峙する芯の強い女の情念が透けて見えた。
麻布、反応性染料/糊型染及びステンシル
200×90cm