不二ひとつうづみ残して若葉かな
与謝蕪村

大㟢 水愁
まわり一面若葉でうずめられている中、富士だけがうずめられず残っている様子を思いました。
「頭を雲の上に出し……富士は日本一の山」子供のころ口ずさんだ歌も浮かびました。
世界遺産にもなった美しい富士の崇高さと一面緑のさわやかさを感じ、すっきりと自然な表現をと願いました。
60×60cm

内藤 英治
夕刻の頃の富士山に、名残りの陽が差しかけ、紅富士から紫へとその神秘の色は変化していきます。宙には、ほんのりとした余韻の明るさの中、不二は大きくうづみとなっていきます。
目の前に広がる畑では、今しばらくの明るみに、若葉が踊り富士山の恵みに感謝している様に写ります。
木綿布、藍、植物染料/型染
162.8×123cm