伝統音楽の魅力を探る・レクチャーコンサート Vol.2
金剛流、観世流の一級の出演者による謡曲の魅力の徹底解剖

謡曲はおもしろい

2007(平成19)年5月10日(木)

庶民に愛されてきた謡曲(うたい)の魅力

謡は、能の伴奏音曲として鑑賞されるだけでなく、素謡ともよばれ庶民にとってかけがえのない楽しみであり、また社交上欠かせない教養でもありました。
江戸時代には独自の<謡文化>とよばれる世界が育っていました。商家の丁稚さんが寺子屋で習う「読み、書き」のお手本は謡本でした。ですから京の町屋に「鼠のフンと謡本は必ずある」といわれた程身近なものだったのです。
六百年の歴史を持つ能には五流あり、それぞれの特色があります。
今回は、謡曲そのものの魅力を探ると同時に、金剛流、観世流のご出演を得て、流儀によっての違いを金剛流のお家元をはじめ、各流の第一級の能楽師の方々とともに探ってまいりたいと思っています。
謡曲の深さと音楽性等とその楽しさを初心者の方にも分かりやすく構成してまいりますので、若い方、初めての方もぜひご来場いただき、時代を風靡した謡曲の面白さ、魅力を、ひいては能の面白さに触れていただければと願っています。